イナンナの冥界下り

シュメール神話『イナンナの冥界下り』を上演するための雑感を書くブログです。

シュメール語

てんらいWS シュメール語ver.2 第一回 のお知らせ

イナンナの冥界下りプロジェクトのワークショップの二年目始まっております。

以前こちらでも告知していただきましたシュメール語のワークショップ、第一回目の日程が近づいてきました。

******記******

シュメール語で読む『イナンナの冥界下り』ver.2 第一回
講師 髙井啓介(たかいけいすけ)
参加希望・お問い合わせは→anisinin@gmail.comへ

日時:9月26日(月) 19:00~

基準受講料:2,000円(これは基準金額で実際にはお賽銭方式になります。お賽銭箱に2,000円を基準にしてお好きな金額をお入れください)
 
費用(初めての参加の回のみ):1
00円:初参加の方には油粘土とペンをお配りします。二年目だけど気分一新新しいのが欲しい!という方のためにも粘土とペンをまた用意してあります。 
 
会場東方学會2F会議室(東京都千代田区西神田2丁目4−1←神保町駅、水道橋駅、九段下駅から歩きます。たぶんどれも5分くらい。

二回目の10/24(月)も決まっています。その後は11/21, 12/19, 1/16, 2/13, 3/13の予定です。全部月曜日で三週間おきです。会場の予約が二ヶ月前までしかできないのですが、おそらくこのスケジュール通りに進むと思います。


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さて。
今年も『イナンナの冥界下り』の舞台をより深く味わうために
物語のなかからいろんなフレーズをシュメール語で読んでみます。

シュメール語は楔形文字で書かれていますが、
一つ一つの文字に意味があるところや、単語のなりたちとか、
文章の作り方とか、日本語にとても良く似ているので、
日本人にはとても親しみやすいことばです。

はじめての方は新しい驚きに出会いながら、
二年目の方も忘れていることを思い出しながら、
今年も楽しくシュメール語を味わってみましょう。

二年目は進化します。
今年はシュメール語やシュメール文化だけでなく、
そもそも西アジアの他の文化とか言葉とか
広く浅く(ひろくあさくです!)触れてみましょう。

ヒエログリフの解読とか、古いアルファベットの碑文の解読とか、
ルーン文字の解読とかポンペイの酒場のらくがきとか(←もはや西アジアではありませんが)
などなども、古代文字つながりで挑戦してみようと思います。

シュメール文明やメソポタミア美術に関するDVDを今年は見ようかと思ったり。
シリーズものにはしていないので、一回だけでも、途中からでも参加して
十分に楽しんでいただけます。

で、今年ももちろん文字を粘土に刻みます。
楔形文字を粘土に書いてみます。

あいうえ、から書き始めて、
自分の名前を、そして『イナンナの冥界下り』のフレーズを
いつのまにか上手に書けるようになります。
粘土とペンは初回にお配りします。二年目の方も新しくしましょう(ペンは慣れ親しんだものをお持ちいただいても結構です)。

というわけで、ことしも気楽に気軽に『イナンナ』とシュメール語、そして古代文明の素敵な世界を楽しんでいきましょう。
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会場にはだいたい25名ほど入れます。まだまだ定員募集中です。粘土とペンの準備がありますので、あらかじめメールでanisinin@gmail.comご出席の旨お知らせ頂ければ嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。
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てんらいWS シュメール語 第五回 (髙井啓介) のお知らせ

1月のシュメール語ワークショップのお知らせです。今回もお知らせするのが遅くなってしまい申し訳ございません。

●シュメール語ワークショップ(第5回)
1月25日(月)  19:00-21:00
講師:高井啓介
第五回:エレシュキガルと一緒に怒る
会場:東方學會2F会議室
住所:千代田区西神田二丁目4-1
最寄駅:神保町 
基準受講料:2,000円
予約:info@watowa.net 

今月の主人公は冥界の女王エレシュキガルです。
いつもの通りエレシュキガルの人物像に迫るところからはじめます。
そして粘土板に文字を書きます。先月からは楔形文字テキストの解読も始めました。
さらに『イナンナの冥界下り』の物語について楽しく多方面から考えて参りましょう。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 

シュメール語ワークショップ 第四回ご報告(髙井啓介)

シュメール語のワークショップの第四回目が12月21日(月)に無事終了しました。会場は今回も塚田有一さんのお花のスタジオ(リム・グリーン)が入っている東方學會ビル(神保町)の2F会議室でした。

出席者は22、3名程度だったでしょうか。今回は冥界の門番の神ネティさんが主人公でした。

シュメール語のワークショップは毎回三部構成になっています。
(1)その月の主人公についての簡単なレクチャー
(2)その月のフレーズを楔形文字で粘土に刻む
(3)舞台『イナンナの冥界下り』の台本のもとになったテキストと単語帳を使って文法を学ぶ
今回もそういう感じで進行しました。

最初に現在ひっそりと進行中のシュメールビール大作戦(仮称)についてのご報告から。これはもう少し形になってきたら改めてブログでもご報告するつもりです。 

IMG_2037ちなみに右の下手な絵は『ビールの入った甕に葦のストローを指す』の図


まずはじめは、『イナンナ』の舞台の台本として使われるテキストから、毎月、みなさんに覚えていただきたいシュメール語のフレーズを最初にご紹介するようにしています。
今回のフレーズはこれ↓↓でした。

『エガル イドゥ エガル エガル ネティ エガル ディリグシェ ガクル』
(門を開け!門番よ!門を開け!門を開け!ネティよ!門を開け!ひとりで私は入っていきましょう。)

IMG_2042

イナンナは七つのメを携えて冥界のガンゼル宮殿の入り口にやってきます。冥界のガンゼル宮殿はラピスラズリでできていてその奥深くに女王エレシュキガルが住んでいます。この宮殿には七重の城壁がめぐらされていて、その一つ一つに門があります。冥界のなかに入っていくには、この七つの門をくぐり抜けなければならないのでした。

この門を守るのがネティ神。門番にあたるシュメール語はイドゥ(i3-du8)です。この門に到着したイナンナはネティに向かって開門する(エガル e2 gal2-lu)ようにと促します。そのときにイナンナがネティに言ったのが先程ご紹介したフレーズです。開門されたら、一人きりで冥界に私は入っていく(ga-kur9)という決意をイナンナはネティに伝えます。

ネティはイナンナにどこに行くのかとか、何をしにきたのか、などと質問しつつ、最後には女王エレシュキガルのところに伺いを立てに行くことになります。以下どう展開していくかは来月のお楽しみです。

そして、今回みなさんに粘土板に書いていただいたのもこのフレーズでした。これまで三ヶ月にわたって続けているおかげで、楔形文字を粘土に刻むということにみなさんもうだいぶん慣れてきていらっしゃいます。とても美しい楔形文字に今回も出会いました^^

IMG_2046 IMG_2054

さて恒例の今回のはるき君の楔形文字アート。「ダースベイダー」でした。タイムリーな、実にタイムリーな。

ダースベイダー


みなさんに書いて頂いている粘土板の写真を何枚か載せました。とても美しいです。綺麗でとても読みやすく理解しやすい。

ところが、実際の粘土板はもう少し読みにくい。解読に少し頭を使う。

それはなぜかといいますと、文字が実はとてもくっついて書かれているからです。一つ一つの楔も実はもう少し深く厚く粘土に入り込んでいる。実際の粘土板はここの写真よりはもう少し読みにくいです。

ここまで、だいぶん文字を書くのになれて頂いたところで、次回からはもう少し文字をくっつけて書いていって頂こうと思っています。そうすると実際の書記が書いた楔形文字テキストの雰囲気がでてくると思います。
 
このあとで、みなさんに楔形文字テキストの解読に挑戦していただきました。今回はじめての試みです。P268918_l   P268918
                                         CBS13908 (ニップルで発見されたイナンナの冥界下りのテキスト、ペンシルバニア大学図書館所蔵)


上から4行目から5行目までを解読してもらいました。イナンナの依頼にネティが答えようとする場面です。テキスト解読のためには楔形文字の読み方を書いたサインリストを用意します。そのサインリストを見ながら文字の読み方を確定し、文字と文字をつなげて単語を確定していきます。単語は単語帳を調べると意味がわかります。

IMG_2057IMG_3321
                                               サインリストのようなもの

4   dne-ti i3-du8 gal kur-ra-ke4                  冥界の大いなる門番ネティ神は
5   kug dinana inim mu-na-ni-ib-gi4-gi4  清らかなるイナンナにことばを返した
 
最後に文法をちょっと考えながら解読した文章の意味を確認して、ワークショップが終了しました。解読はみなさんとても真剣。最初は、解読!えっ!という感じでしたが、最後には解読するワクワク感を味わっていただけたのではないかと思います。これからも解読を続けます。お疲れさまでした^^


次回のワークショップはもう来年になりますね。
2016年1月25日(月)に同じ会場にて。
ご予約は、和と輪 info@watowa.net まで。

次回の主人公は冥界の女王エレシュキガル。その夫ネルガルについても考えます。
楔形文字本文の解読もどんどん面白くなっていくと思います。
 
どうぞ次回もよろしくお願いいたします。

シュメール語ワークショップ 第三回ご報告(髙井啓介)

シュメール語のワークショップの第三回目が11月30日(月)に無事終了しました。会場は今回も塚田有一さんのお花のスタジオ(リム・グリーン)が入っている東方學會ビル(神保町)の2F会議室でした。

IMG_4326

出席者は26名程度だったでしょうか。先月は女神イナンナに焦点を当てましたが、今回はそのおつきの神様ニンシュブルさんが主人公でした。

シュメール語のワークショップは毎回三部構成になっています。
(1)今日の主人公について簡単なレクチャー
(2)今日のフレーズを楔形文字で粘土に刻む
(3)舞台『イナンナの冥界下り』の台本のもとになったテキストと単語帳を使って文法を学ぶ

今回もそういう感じで進行しました。

IMG_4321


『イナンナの冥界下り』ではニンシュブルはとても重要な役割を持っています。イナンナは冥界に下る前に、自分が帰らなかった場合に何をすれば良いのかをニンシュブルに伝えておきます。大神たちのもとを巡り、最後に大神エンキに助けを乞うようにと言い残して冥界へ向かいます。ニンシュブルはそれを守って、のちに大神たちのもとを巡って、最後の最後にエンキからイナンナをよみがえらせる秘策を授かることになるのです。

『イナンナとエンキ』という神話のなかには、イナンナが七つのメをはじめとするたくさんのメをどうやって手に入れたかが書かれています。メはディルムンにあるエアブズ神殿にエンキが大事に保管していたのですが、イナンナはメがどうしても欲しくてたまらなくなり、あるときエンキを訪ねていって、宴会になり、酔っていい気分になったエンキから、メを全部もらってきてしまいます。イナンナは天の船アマンナにたくさんのメを乗せてウルクに戻ろうとします。酔いからさめて事の重大さに気づいたエンキは、おつきの神イシュムにイナンナを追わせ、メを取り返そうとするのですが、そのときにイナンナのために戦ってメを守ったのがニンシュブルでした。冥界に赴くときにイナンナが身につけたメは、こうしてニンシュブルが死守したメのうちの七つだったのかもしれません。

ニンシュブルが果たしていた役回りは、アッカド語の『イシュタルの冥界下り』ではパプスッカルという男性の神にとって変わられます。女神であったニンシュブルは後の時代にパプスッカルやイラブラトといった男神と同一視されるようになっていきます。このあたりもとても興味深いところです。

などなどをつらつらとお話ししてニンシュブル女神をご紹介しました。


そして第二部。シュメール語ワークショップが一番盛り上がるとき、楔形文字を刻む時間になりました。
今日のフレーズはこれ。

IMG_4322

ga-nu sukkal ~ は、イナンナが『ニンシュブルよ、こっちに来なさい!』と呼びかける場面に、歌手の辻康介さんが歌いあげるフレーズです。

でいきなり、これを書くのですが、楔形文字3回目にして、全部で3行、26文字といういきなりの難関です。細かい楔もたくさんありますし大変かもしれないと思いましたが、これだけの文字を書いていくと、楔形文字を書くということに間違いなく手が慣れていくのだなとわたしは感心してみなさんの粘土を見て回っておりました。

IMG_4351 IMG_4359


ちなみに今回のはるき君の楔形文字アートは、「バッハ!」だそうです。小澤征爾さんではなくて、「バッハ!」だそうです。

CVF9DvNU8AIr3qF

実は「バッハ!」以上に、はるきくんの楔の形の入り方とてもいいなあ、なんだか当時の書記っぽいなあと思って眺めておりました。四本の楔が斜めに入って重なるあたりがとてもとてもそれっぽいです。次回のワークショップでは、当時の書記たちが実際に書いたいろんな粘土板を見比べてみたいと思います。

そうそう必ず最後に携帯で粘土板の写真を撮ってみてくださいね。肉眼で見るのとは違い、陰影がくっきり入りますので、とてもとても上手に写真に写りますから。これは絶対にそうなります。

IMG_4331

最後に、女性のことばであるエメサル、名詞のあとにつく接尾代名詞、
文章がそこで終わる動詞の使い方と、次の文につながっていく動詞の使い方など
文法について考えてワークショップは終了しました。


来月のワークショップは12月21日(月)に同じ会場にて。
ご予約は、和と輪 info@watowa.net まで。

次回の主人公は、冥界の門番ネティ、その他にも冥界のいろんな住民たちについて考えます。
そして楔形文字本文からネティが登場するテキストを解読してもみようかななどともちらっと考えております。
どうぞ次回もよろしくお願いいたします。



 


 

シェンビ妄想

昨日の「メの妄想」に引き続き、あんがるたあきいがるしえ(タカイ)先生の「シェンビ」のツイートに触発されての、安田の「シェンビ」の妄想ツイートをまとめてみました。

また例によってTogetterです。Togetterでご覧になりたい方はこちらをどうぞ~

まとめ

  • 安田登 @eutonie2015-06-19 07:17:27
    あんがるたあきいがるしえ先生のシェンビに触発された「シェンビ妄想」ツイートを連投します。朝からお騒がせ〜。 twitter.com/inannasdescent…
  • 安田登 @eutonie2015-06-19 07:18:22
    シェンビ妄想1)イナンナが冥界に付けて行く7つの「メ」のひとつであるシェンビはあんがるた先生も書かれているように、女性の目を飾るコールです。そして先生の中の人のタカイ先生が「上野東京ラインで(略)シェンビ的な目のお化粧した女性発見して、ふふと喜んでる」と書かれているように…
  • 安田登 @eutonie2015-06-19 07:19:37
    シェンビ妄想2)現代でもそんな化粧は残っています。特に思春期の子がする場合は、派手な化粧が好きという可能性もありますが、自身の心身を守るために、このような化粧をしている子もいます。目に施すシェンビ的な化粧というのは「自分を守る」という呪力を持つ特殊な化粧、「呪飾」なのです。
  • 安田登 @eutonie2015-06-19 07:21:33
    シェンビ妄想3)目に特別な化粧(呪飾)を施すというのは、目の周りの刺青として多くの民俗が残っていますが、シェンビのような化粧も古代中国でも行われていたようで、それを表すのが漢字「眉」です。甲骨文字ではこうなります。 pic.twitter.com/OSY6m12MDq
  • 安田登 @eutonie2015-06-19 07:22:41
    シェンビ妄想4)「眉)に「女」を加えた文字が「媚」。目に呪飾を加えた女性は「媚蠱(びこ)」という特殊な呪儀をなす巫女となり、後代には人形(ひとがた)や嬰児の死骸などを用いた「巫蠱媚道」という強力な呪詛を操る恐るべき巫女ともなります。 pic.twitter.com/A5Aiwv9Aj8
  • 安田登 @eutonie2015-06-19 07:23:35
    シェンビ妄想5)ちょっと話がずれますが、この「人形」というのは、サムエル記の「口寄せ」の女が、セプチュアギンタ(七十人訳)では「腹話術師」と訳されるというタカイ先生の先週の発表(って拝聴していないのですが)とも関係がありそで、これまたとても興味深いところなのです。お話、伺いたい~
  • 安田登 @eutonie2015-06-19 07:24:14
    シェンビ妄想6)さて、イナンナのシェンビは「lu2 he2-em-du he2-em-du」と呼ばれます。意味は「男よ、寄って来い、寄って来い」。シェンビは男を招くための呪飾なのです。が、文中の「he2」は「願望法」なので、正確に訳せば「寄って来い」ではなく「願わくば寄り来よ」。
  • 安田登 @eutonie2015-06-19 07:24:35
    シェンビ妄想7)この「願望法」というのが面白い。古代中国で祖霊や神を招く呪術は、周の時代に「禮(礼)」として完成します。現代では礼儀作法のように使われている「礼」は本来は呪術であったことは「禮」にも「メ」の楔形文字と同じ「示」が入っていることでも明らかです。
  • 安田登 @eutonie2015-06-19 07:25:01
    シェンビ妄想8)神霊などの非在者に対する呪術であった「禮」は、やがて人に対する呪術にもなります。微小な労力で相手を動かす、すなわち丁寧な言葉や態度でお願いすると相手が何かしてくれちゃうという呪術が「礼」なのです。これはまさに願望法ですね。呪術と願望法とはとても親和性があるのです。
  • 安田登 @eutonie2015-06-19 07:30:35
    シェンビ妄想9)シェンビ(呪飾)をつけた目は「眉」になりますが、もろそのままの文字は「夢」の上の部分です。「夢」の中にこの文字があるということは、悪夢もシェンビをつけた巫女(媚)によって見せられると考えられていたことを示します。 pic.twitter.com/uhUDjWmcNj
  • 安田登 @eutonie2015-06-19 07:31:38
    シェンビ妄想10)悪夢は実害を招く。特に戦争などでは、そんな力が使われたら大変。だから「媚」を殺すことは古代の戦争においては重要でした。近代戦で軍旗を焼くようなものです。目に呪飾を持つ女性と「伐(戈による殺害」で「蔑」の字になります。 pic.twitter.com/kLZ72Wg8ga
  • 安田登 @eutonie2015-06-19 07:32:06
    シェンビ妄想11)「夢」の上部が付く文字としては「甍(いらか)」もあります。呪飾を瓦につけることによって悪霊の侵入を防ぎ、家を守る。日本では鬼瓦がそうですね。ちなみに狂言『鬼瓦』では鬼瓦を見た男が妻を思い出したりします(笑)。鬼瓦も元々は女性だったのかも。鬼嫁ですね(ちがww)。
 

メの妄想(1)

あんがるたあきいがるしえ(タカイ)先生の「メ」のツイートに触発されての、安田の「メ」の妄想ツイートをまとめてみました。

また例によってTogetterです。Togetterでご覧になりたい方はこちらでどうぞ~


まとめ

  • あんがるたあきいがるしえ @inannasdescent2015-06-17 00:39:10
    さて,今度はいきなり22行目へとワープです。shembi lu2 he2-em-du he2-em-du igi-na ba-ni-in-g'ar しえんび る~ へ~えむどぅ へ~えむどぅ いぎな ば~に~いんがる。こんな感じでしょうか。イナンナが七つのメを纏っていく場面です。
  • あんがるたあきいがるしえ @inannasdescent2015-06-18 02:36:29
    う~む。イナンナがウルクにメを持ち帰ったあとで,ウルクが高度な文明の恩恵に浴することができるようになったとあります。高度な都市文明を成り立たせる様々なもの(社会的慣行とか宗教的慣習とか技術といった)がメとされるようです。抽象的なものもありますが,物理的実体を伴うものもあります。
  • あんがるたあきいがるしえ @inannasdescent2015-06-18 02:42:37
    いろんなリストがあってさまざまでわかりにくいのです。でも,われわれの物語『イナンナの冥界下り』では,メは確実に物理的実体を伴ったもの。技術の結果生じたもの,つくられたものです。イナンナは衣服や装身具としてのメを身体につけることによって危険から身を守ろうとしました。
  • あんがるたあきいがるしえ @inannasdescent2015-06-18 02:45:42
    メを保有することでもイナンナに威信と力が付与されていると思うのです。イナンナはそれをよりわかりやすい装飾品として身につけることで,さらに自らの威光が高まり力に満たされるという安心を得たかったのではないでしょうか。台本では「霊力」とされますが,それはとてもいい訳だと思います。
  • あんがるたあきいがるしえ @inannasdescent2015-06-18 02:58:55
    とまれ,しぇんび。shembiは五番目のメ(me)です。しぇんびはコール墨(kohl)。アラブの女性が眼のまわりにひくアンチモニーのアイライナーらしいです(写真参照)。昔昔ダマスカスの街角で,この眼に射抜かれたことがあった(かも)。 pic.twitter.com/K5n6L4IJ13
  • 安田登 @eutonie2015-06-18 07:48:14
    朝から原稿のつもりが、昨日のタカイ先生(あんがるたあきいがるしえ先生)が書かれていたシュメール語の「メ」についていろいろ妄想したのを書いてしまったので、これから連投します。でも、これもいつか原稿として生きてくるはずですっ!
  • 安田登 @eutonie2015-06-18 07:48:35
    メの妄想1)あんがるたあきいがるしえ @inannasdescent 先生の『イナンナの冥界下り』は「メ」に突入!「メ」が何かはよくわかりません。神々が占有する特別な「力」と先生が解説される「メ」は物語の中では7つの「物理的実体を伴ったもの」として描かれます。おお、様々な妄想が…
  • 安田登 @eutonie2015-06-18 07:49:04
    メの妄想2)「メ」の楔形文字はこのように書かれますが、さらに古い文字を見ると右のようになります。甲骨文字をちょっとでも齧ったこのある人ならば、これを見た途端「おお、これは!」となるはずです。 pic.twitter.com/R9abkJJ8aO
  • 安田登 @eutonie2015-06-18 07:51:30
    メの妄想3)そうです。「示」の甲骨文字とそっくりなのです。「示」は神や祀や祭などにつく神位を表す文字の偏ともなります。で、これは何かというと生贄や神位を置く台です。ですからここから血や灌酒が垂れている文字もあります。 pic.twitter.com/5I0JZnhZhY
  • 安田登 @eutonie2015-06-18 07:53:23
    メの妄想4)ちなみにこの台がでっかくなると「でっかい神(最高神)」を表す「帝」になります。殷の時代の最高神は「帝」、周の最高神は「天」です。おっと周は今はいいですね。 pic.twitter.com/FuoMktCDq9
  • 安田登 @eutonie2015-06-18 07:53:38
    メの妄想5)さて、この「示」に「肉(月)」を「手(又)」持って置く形を表す文字が「祭」になります。ちゃんと血もだらだら垂れています。なんてことを考えるとシュメール語の「メ」も、もともとは生贄を置く祭卓を表す文字だったのかなぁなんて妄想するのです。
  • 安田登 @eutonie2015-06-18 07:54:26
    メの妄想6)ちなみに「示(ジ)」という音は寘(シ)=置くです。でも英語のputよりはbeに近い。で、面白いと思うのは「me」という音も、シュメール語の「to be」の語根なんですね(トムセン§535)。「示」も「me」も「ある、存在する」ということからの派生語です。
  • 安田登 @eutonie2015-06-18 07:55:07
    メの妄想7)さあ、こうなるともう妄想バリバリです。「to be」といえばヘブライ語で神を表す神聖四文字「יהוה(YHWH)」、これも「to be」がルートになっているとも言われています。となると「me」と「יהוה」も何となく発想は近いのかも、なんて妄想してしまうのです。
  • 安田登 @eutonie2015-06-18 07:57:40
    メの妄想8)でも、だからといってシュメール語の「メ」が、ヘブライ語の神聖四文字に影響を与えた、なんて安易に考えてはいけませんね。こういう安易は発想は日本の帝はシュメールから来たなんて発想を導いてしまいます。それよりも人類の発想の類似に思いを馳せた方がいいです。
  • 安田登 @eutonie2015-06-18 07:58:04
    メの妄想9)さて「示」は神意が示されるということで「示す」という意味で使われます。で「示」系の文字で「示」と音系が同じなのが「視」。「視」は示された神意を視るという意味です。となると「視る」というのは自分で視るのではない。神によって視せられたものを視るという受動的な行為なのです。
  • 安田登 @eutonie2015-06-18 08:04:54
    メの妄想10)さあ、こうなると「メ」と「目」も、さらに「かみ(神)」の「み」も関係あるんじゃないか、という妄想になるのですが、ここまで行くと例の「シュメール=日本」という怪しすぎる発想にも引きずられるおそれがあるので、あまり書きたくはないのですが、でも発想としてはありえるかも。
  • 安田登 @eutonie2015-06-18 08:08:48
    メの妄想11)古代日本語の神の霊力を表す語は「み(わだつみ)」「ひ(かみむすひ)」「ち(をろち)」があります。各語が神や人名を表す言葉の語尾について神位を表すように、YHWHもイザヤ、エレミヤのように人名の語尾に付くのも何となく気になる…。あくまでも発想の類似性としてね~。
  • 安田登 @eutonie2015-06-18 08:10:33
    あながるたあきいがるしえ先生のツイートに刺激されてのメの妄想、以上!ああ、朝から楽しかった~。さ、ちゃんと仕事をしよっと。では~。

あんがるたきいがるしえ先生のシュメール語講座(1)

あんがるたあきいがるしえ先生(@inannasdescent)先生が、Twitterにおいて『イナンナの冥界下り』を、ゆる~く講義してくださっています。

ここでは、それをまとめたTogetterを紹介していきます。

ちなみに「あんがるたあきいがるしえ先生(@inannasdescent)先生」の中の人は「タカイケイスケ先生(@ninshatapada )」で、安田がシュメール語を教えていただいている先生です。

タカイ先生から教えていただいたシュメール語の『イナンナの冥界下り』があまりに面白くて、今回の上演のきっかけになりました。

では、まず第一回目。『イナンナの冥界下り』の第一行目です。

以下は「togetter」のコピペです。「togetter」で読みたい方は、こちらでどうぞ。

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