
参加者36名。東方会館の会議室がぎゅうぎゅうでした。 シュメール語の講座にこんなに人が集まるのって、考えてみると不思議です。これほど「実用的ではない(失礼)」講座もちょっとないのに(笑)。

前回はイントロでしたが、これからは毎回、ひとりの人物に焦点を当てて読んで行くということで、今回のテーマは主人公である「女神イナンナ」。イナンナとともに、シュメール語の世界に旅立ちます。

▼イナンナとはどんな神か
最初にイナンナとはどんな神様かというお話。詳細は後日にまとめますが、テーマとしては…
・女神イナンナ/イシュタル
天の女主人であるイナンナ
・戦闘の女神
・愛と豊穣の女神
・さまざまな「メ」を神エンキから手に入れたイナンナ
メとは神の掟、太古から神々によって定められた規範。具体的なものも、抽象的なものもある。
・そんなイナンナが冥界に下る
…などでした。
シュメールの図像ではライオン(随獣)に足をかけ、剣を持ち、星辰状の光背を有し、翼がある女神として描かれます。 また、楔形文字などでは「葦の束」として描かれます(白丸で囲ったのは安田)。


イラン戦争のどさくさで一度、盗難にあったけど、戻ってきたウルクの大杯(紀元前3,000年頃)については、各段ごとに詳しい説明をしていただきました。でも、この黒板ってどうよ、って感じでしょ。楔形文字やら図像やら。もう楽しすぎます。


※講義の詳細については、後日まとめます。
▼楔形文字を刻む
講義のあとは粘土板に楔形文字を刻ました。
初めての方も(そして、前回のことを忘れてしまった方も)いらっしゃったので、芦ペンの使い方からもう一度、教えてくださいました。

まずは粘土をつぶして板(タブレット)状にします。粘土のつぶし方は人によってそれぞれ。最年少のはるき君はまたどんどん叩いてつぶします。



楔形文字の「楔」には5種類ある。最後のがちょっと難しい。

今回、粘土板に刻むのはこれ、難易度高いですね。

お友だち同士、親子、ひとりで黙々と、この難しい楔形文字を刻むことに挑戦中。そしてはじめての人には高井先生が個人指導。




ちなみにはるき君は、世界で初となる「楔形文字アート」も開発していました。ドラえもんを楔形文字で書いて(描いて)いたのです(最下部に注目)。むろん、その上にはちゃんと楔形文字も書かれています。

※これは「Arika」さんのツイートから持ってきちゃいました。もとのツイートはこちらです→。
…なんてやっているうちに、かなりの作品が出来上がりました。前回、高井先生が「まじめに出ていると(楔形文字の)書記として食べていけるようになります」とおっしゃってましたが、タイムマシンができればあながちそれも夢ではないかと…。


<続く>
※ちなみに次回の講座は11月30日(土)です。