イナンナの冥界下り

シュメール神話『イナンナの冥界下り』を上演するための雑感を書くブログです。

2015年09月

シュメール語ワークショップ第一回(2)粘土板に楔形文字!

さて、高井啓介先生の第一回シュメール語ワークショップの報告、第二弾です。

前の記事にも書きましたが、ワークショップ前半の講義については後日、テープ起こし後にアップいたしますので、まずは後半の粘土への楔形文字刻みについて。

今回、粘土板に刻むのは『イナンナの冥界下り』の冒頭部分。これがお手本

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(1)高井先生から、まずは粘土と芦ペンが配られ、粘土を袋から出します

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※もうこれだけでわくわくです。 
(2)粘土をつぶして平らにする:タブレットを作る

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どんどん叩いてもいい
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(3)芦ペンの使い方の説明
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半円の芦ペン。丸い方を手前にして、
その手前・左隅を粘土に当てて、手を離す。

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すると…こんな風に楔形になります

…てなわけで、皆さん、まずは楔形を自由に刻めるようになる練習をしました。

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高井先生も廻ってご指導

(4)いよいよシュメール語を刻む

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お手本を見ながら粘土板に刻んでいきます。片面に二行ずつ。表と裏で一枚になります

(6)さあ、完成 


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(7)写真に撮ると、かなりそれっぽくなります
 
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作り終わったら写メを撮り、Twitterなどにアップjしましょう!

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ジャーン!
 
高井先生からは「7回ちゃんと出席して練習を積めば、(楔形文字の)書記として食べていけるようになります」…って、どの時代の話だ(笑)。 

●次回は10月26日(月)です。※すみません。現時点で満員です。 

シュメール語ワークショップ第一回(1)

高井啓介先生による、シュメール語ワークショップの第一回が9月28日に東方學會(神保町)の会議室で開かれました。

東方学会


東方學會は古代オリエント研究もされているので、今回の会場にぴったり!昭和4年の建物で、雰囲気もある。

実は、ここは、よくコラボをさせていただいているお花の塚田有一さんのオフィス「リム・グリーン-温室-」が入っているところで、塚田さんにお願いして借りていただいたのです。

会場に入ると、まずは黒板にこのような文字が。シュメール語の楔形文字とその読み方。この時点であやしい…。そして、わくわくします。

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シュメール語なのに(って言い方は失礼かも知れないけど)なんと32名のご参加。10代の子供から70代の方までが一同に会して世界最古の言語であるシュメール語を学ぶ。なんとも不思議な空間です。突然、体調を崩されての欠席という連絡を2人の方からいただいていたのですが、その方たちがみえていたら机がなかった。

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※テキストの説明をされる高井先生

テキストも充実。シュメール語による『イナンナの冥界下り』の台本と、そしてその単語帳。

高井先生、曰く、「この単語帳があれば、数回後には自分でシュメール語の台本が読めてしまいます」って。おお!

左にあるのは粘土と芦のペンです。わくわく。

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そして、今日の資料。中にはイラクの地図やメソポタミアの年表。そして楔形文字の変遷や文章の構造などが。このテキストを集めておくだけでも、かなり楽しい。

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高井先生のワークショップは…

(1)第1部:講義
(2)第2部:楔形文字を刻む

…という流れで行われました。

第1部の講義に関しては、これからテープ起こしをして公開していきます。第2部の「楔形文字を刻む」の模様をあとで紹介いたします。



能楽ワークショップ2回目

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安田 登
 
9月25日(金)にイナンナ・プロジェクトの能楽ワークショップ第2回が開催されました。

参加された方は37名。

最初にシテとかワキとか囃子とか、そういう能の基本の話をしましょう…ということで話し始めたのですが、いつの間にか「コミ」の話に。

よく「息を合わせる」といいますが、能の場合はそれは比ゆではありません。実際に息を合わせるのです。それをみなさんと体験しました。

そして、息を意識しながら謡を謡う。

喉は緩め、お腹に「ちから」をこめて。でも、「ちから」と「力む」との違う。

「力む」は漢字の「力」。これは筋肉。

力
甲骨文字の「力」

それに対して「ちから」の「ち」は、「おろ(大蛇)」、「いかづ(雷)」や「血()」や「乳()」などの「ち」で、<蠢く霊力>を意味しました。「から」は「因」だともいわれています。

自分の内側に宿る「蠢く霊力」をこめるのが「ちから」。筋肉を使ってはいけない。

それを意識して声を出します。

でも、その前に肩の「力(リキ)」を抜くために菱形筋をゆるめました。

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※まずは肩甲骨の位置を探します。

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※肩甲骨を引っ張りながら腕を回して緩めます。

そしてその息を使って謡『鶴亀』の冒頭部分を謡いました。謡本は見ずに、まずはオウム返しに。そして黒板に書いたものを見ながら。下を見ちゃうと喉が詰まっちゃうので。

そのためには覚えるのが一番。次回までに「それ青陽の春になれば~百官卿相に至るまで」を覚えてくる、という宿題も出しました。

そして、すり足。これも極力を筋肉を使わずに。

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人に腿を押してもらい、力を使わずにすり足をする稽古
 
そして最後はシュメール語で謡を謡いました。

2時間じゃ足りない…。

【エッセイ】心と身体を結び、時空を超える声。神事としての合唱。(香西克章)

  8月から始まりましたイナンナWS

 次回 9/24で、2回目。来年2月迄全7回のWS、「心と身体を結び、時空を超える声」と題した”発声講座”です。

 声、毎日使うコミニュケーションツールですが、声ってなんだろう、身体と心から、どのように、どこへ発せられるのか?

 日本語の「こえ(声)」の語源は、”超える” 乞う” であり、漢字の「声」は、古代中国の神の声を呼ぶ楽器である”磬”(ケイ=)の形からできた! 現代の概念と異なり、「声」

は礼楽で用いられるものであり、現代のように人から人へのものではなく、人から神や霊に用いられたものであったようです。

  (礼楽=現在で言うなら、お経やレクイエムに近く、私が楽しんで音楽する、などと異なる)

 

  声を使い、歌うこと。それは目に見えない存在に向かい、声で超え、訴える(うったう=歌う)こと。世界的に稀有な芸能、能楽と同じように、対象は異界にあり、声や歌は、そこに向かいます。

洋の東西を問わず、本来 ”歌” は、礼楽でありました。ニーチェの”神は死んだ” また”産業革命”あたりから、理性が触れることができないものは、見えなくなったようです。我々は、トトロや真っ黒クロスケを見る力を失いました。で、本来の”聲”を失ったようです。

 「声」の旧字体である”聲”の文字には耳があります。声が身体から溢れるためには、聞こえにくい内なる音が聞こえる必要があります。空海の云う” 全てものには、音がある。その音を聞くことだ ”(『声字実相義』より) 、そしてその響きを聞くことができれば、身体から谺(こだま)するように、声がやってくるかもしれません。

  そんな声を取り戻すことで、私たちの身体も本来のつながりを取り戻し、その身体から溢れる声は、人から人へ、世界へ、異界へ、と、さらに沢山のものを結ぶことになるのではないでしょうか。

  耳と、そして発声器官が、人間を新たなフェーズにいざなう鍵のようです!

  身体の繋がりを知り、異界へ繋がる声を探す講座。自分の知らない身体と声に出会えるかも知れません。ワクワク……。

 

(こうざい・かつあき 指揮者。『イナンナの冥界下り』地謡頭)

9月のイナンナワークショップ

9月のイナンナ・プロジェクトのワークショップです。ふるってご参加ください。
※日付順(20日から続きます!)。

●「ダンスと柔らかいからだ~太古の動きを音から探る~」
第二回:身体をしなやかに使う体操part1。~下半身、背骨、骨盤、踵
講師:蜜月稀葵(みづき・まれあ)
2015年9月20日(日)17:00~18:30
場所:銀座・カマレホウジュ
基準受講料:2,000円
予約:カマレホウジュ 080 7952 6709 camale.info@gmail.com
http://www.camalehoju.jp/

●「発声講座  心と身体を結び、時空を超える声を!―合わせて7000年前の歌とともに!」
第二回:頭 首 (目 鼻 口 耳 顎 舌 喉) の使い方を考えます。
講師:香西克章(こうざい・かつあき)
2015年9月24日(木)19:00〜21:30
場所:下目黒住区センター レクリエーションホール(目黒区下目黒2ー20ー19)
(目黒駅から歩いて12,3分)
http://www.city.meguro.tokyo.jp/shisetsu/shisetsu/juku_center/shimome.html
基準受講料:2,500円
予約:katsuaki-1963-g.gould@i.softbank.jp

●「能楽の謡と動き~神聖なる身体に目覚める~」
第二回:呼吸(2)呼吸筋をゆるめる、すり足の基本、『鶴亀』を謡う(2)
講師:安田 登(やすだ・のぼる)
2015年9月25日(金)19:00~21:00
最初の掲載では曜日が間違っておりました。金曜日です。失礼しました。 
場所:目黒区民センター内 目黒区勤労福祉会館4階 サークル室
住所:東京都目黒区目黒2丁目4-36(目黒駅から歩いて15分ぐらい)
予約:和と輪 info@watowa.net 
 
●シュメール語で読む『イナンナの冥界下り』
第一回目:シュメール語とシュメール文化入門
講師:高井啓介(たかい・けいすけ)
2015年9月28日(月)19:00~21:00
場所:東方学会 本館2階 会議室
http://www.tohogakkai.com/ 
基準受講料:2,000円 費用(初回のみ):500円
『イナンナの冥界下り』のシュメール語台本、単語帳、文法ノート、油粘土、ペンをお配りします。 
予約:和と輪 info@watowa.net

●奈々福のガチンコ浪曲講座forイナンナの冥界くだり ――語り芸の王者・浪曲に隠された数々のテクニックをこの際、伝授――
第ニ回:啖呵芸その2 「カミシモ」というテクニック
講師:玉川奈々福(たまがわ・ななふく)
2015年9月30日(水)19:00~
場所:カメリアプラザ第一和室
基本受講料:2000円(別途教材費:CDと台本1000円or音源ダウンロードと台本:500円)
予約:プロジェクト福太郎 090-7001-6867 tamamiho55@yahoo.co.jp

ワークショップ内容の詳細は、
http://inanna.blog.jp/archives/1035219343.html

※以上、ダンサーの蜜月稀葵さんがまとめてくださいました。 



 

一座の旅廻り~熊本、北九州、広島、神戸

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安田登

イナンナ・プロジェクトには直接、関係のない話題で失礼します。

9月20日(日)から23日(水)の4日間、イナンナ・プロジェクトメンバーである浪曲の玉川奈々福さん、人形(ひとかた)師の飯田美千香(百鬼ゆめひな)さん、そして安田が西日本を巡る旅をします。熊本にはバイオリンの山本紗由さんも参加します。

お近くの方はどうぞ~(凱風館のみ要参加資格)

20日(日)阿弥陀寺(熊本、益城)13:30~彼岸会
<お問い合わせ>
 〒861-2235 熊本県上益城郡益城町福富916
 TEL:096-289-0424 
FAX:096-297-9161
 (金剛山 阿弥陀寺)
 ※熊本には他にも「阿弥陀寺」さんがございますのでお間違えのないように~。

21日(月)北九州寺子屋(高見芸術祭プレワークショップ) 19時~ 高見神社
22日(火)広島市南区民文化センタースタジオ18:30 2,500円
「怪談が結ぶふたりの文豪〜小泉八雲と夏目漱石」
能と浪曲、人形で描く八雲と漱石。安田登+百鬼ゆめひな+玉川奈々福
2500円 予約090-9570-4579(上村)
namarakugo@ae.auone-net.jp 

https://www.facebook.com/events/1657550094486929/

23日(水)凱風館(内田樹さんの道場) 14時~  2,000円
http://blog.tatsuru.com/event/2015/09/11_0851.html 

お待ちしております。