天籟能の会のワークショップでもお世話になっている刀鍛冶、川崎昌平師の工房(道場)に、協賛会員のみなさまとお邪魔してきました。

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以下、撮影は金川晋呉さんです。


▼川崎昌平さんの銘

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川崎昌平さんの銘は「晶平之」。これは「作」を入れて「晶平之作」としたくなかったのと、3文字か5文字の素数にしたかったからとのこと。

▼刀を鑑賞する

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刃に照明を反射させてると、木目のような模様が見える。

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刀鑑賞の作法
①まず一礼。
②両手で茎(なかご)を持つ。 ※茎…柄に入れる部分
③右手で持って刀身を立て、天井の照明を使って全体の姿を観る。
④水平に持ち替え、照明を反射させて刃の表面を観る。
 表は元から切先(きっさき)に向かって、裏は切先から元に向かって観る。
ような模様。
⑥もう一度全体の姿を観る。
⑦枕に戻す。このとき棟(むね)側から着地させ、刃をそっと倒す。 ※棟…刀身の切れない側。

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参考画像 瀬戸内市のHP
http://www.city.setouchi.lg.jp/token/nihontonitsuite/1419498546744.html
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▼晶平鍛刀道場
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炎の温度は1200℃近くまで高温になる。炎と火の粉の色で適温を判断する。

▼「折り返し鍛錬」見学。
「折り返し鍛錬」は、刀を作るなかでもっとも時間のかかる作業。
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鋼を何度も折り返しながら鍛えることで、強度を増す。素材にもよるが、打つ、折り返すの作業を6~8回繰り返す。

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見学の際はひとりでの作業だったが、通常は向こう槌と呼ばれる相方と打つ。このとき、向こう槌は刀匠の合図に合わせて打つことから、「相槌を打つ」という言葉が生まれた。また、トンテンカン、トンテンカンとリズミカルに音が鳴るはずのところで、向こう槌が打ち損じると音が外れてトンチンカンになるとも。

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参加者の「相槌(向こう槌)」体験

赤松の炭を使用。赤松は火力があり軽くて扱いやすい。また、最後まで形が崩れない。
弟子入りして最初の仕事はひたすら炭を割ること。炭を割りながら師匠の仕事を見て覚える。

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隕石の塊のようなものは「ケラ」と呼ばれる製鉄から生まれた鉄の塊。砂鉄由来の鉄を鋼にする。

古道具(火縄銃の銃身とか)は鍛冶仕事に使う道具ではなく、刀の材料。溶かして「ズク」と呼ばれる鉄の塊を作る。

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▼試し切り
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