みなさま、こんにちは。狂言の奥津健太郎です。

みなさま、「海神別荘~狂言版~」のお申し込みありがとうございます!ご検討中の方、ぜひいらしてくださいね

「狂言版」の演出はみんなびっくりなんと、私が美女の役なのですが、「乙(おと)」という狂言の面を使わせていただきます。いわゆる「おかめ」の面に近いのですが、「なんでおかめが美女?」とツッコミを入れたくなりますよね。

泉鏡花の原作では、陸の上の美女が海底のカッコいい公子の御殿に輿入れする設定。狂言版では、陸の上ではおかめですが、海底ではものすごい美女として待っている、という設定です。

脚色の安田登は「美女って誰が決めるのか。地上の美と、海底の美とは果たして同じなのか。泉鏡花の台本はそのままに解釈だけをひっくり返して上演をします。」と書いています。

6月の初上演では、そのギャップがなかなか埋まらず苦しんだのですが、10月公演ではもっと踏み込んで舞台を作っていきます。6月の舞台をご覧いただいたある方は「笑ったんだけど、なんだか切なくて、でも綺麗で、深かったです」と感想をくださいました。

美女の面、写真でお見せしたいのですが、当日までのおたのしみです。有名な面の写しで、狂言面の暖かさに能面の冷たさを加えたような表情です。普通の狂言では使いづらいかもしれませんが、「海神別荘~狂言版~」の美女にはピッタリになるといいなあと思っています。公演まで毎日面と対話しつつ、仲良くなっていきます。どうぞおたのしみに

今晩はこれから第1回目の本格稽古です。行ってきます

公演のお申し込みはこちらのサイトでも受け付けています。ご来場、心よりお待ちしております。

(奥津健太郎)