yasuda
安田登

ラグビーW杯元日本代表の
平尾剛さんをお招きしての能楽ワークショップ第一回が8月30日(日)中根一丁目会議室(目黒区)にて開かれました。

今回のテキスト(PDFにしたのでレイアウトがちょっとずれています)
 (A)基本テキスト、(B)『イナンナの冥界下り』を謡う 

第一部 13:30~15:30 能楽WS
第二部 16:00~18:00 対談(平尾×奈々福×安田)

参加された方は47名(うち2名は玉川奈々福さんと蜜月稀葵さんという身内)。

***************
<第一部>能楽ワークショップ

・『イナンナの冥界下り』について
現在、確認し得る最古の文字言語で書かれた『イナンナの冥界下り』は、エンターテインメントというよりは、祀りの場(にわ)で上演された神聖祝祭劇ともいうべきものであったと思われます。それを上演するには祝祭の身体を多く残す能楽が適している。

そして、このワークショップは「見せる能」というよりは、そのような祝祭の身体、あるいは神聖の身体を目覚めさせようというものです。

・呼吸についての話
「呼吸・息」についていろいろと話し合い
呼吸筋の話

・[エクササイズ]背中に呼吸を入れる

・[エクササイズ]菱形筋をゆるめる
背中に呼吸を入れやすくするために背中の筋肉である「菱形(りょうけい)筋」をゆるめる
菱形筋

・[エクササイズ]仙骨の動きを引き出す 
眠りに誘う、ほっこりエクササイズ。

・[エクササイズ]小胸筋をゆるめる
肋骨の動きの制限を取るために小胸筋をゆるめる
小胸筋ill
これって難しいエクササイズなのですが、みなさん上手でした。


●『鶴亀』を謡う
「声を作る」ために、自分の出しやすい声ではなく、そのひとつ上の声で「張って」謡う。すごく大きな声が出ました。びっくり!

テキストを見ずに、ホワイトボードの詞章を見て謡う。

それ青陽の春になれば。四季の節会のことはじめ
※宿題:次回までにこれを覚えてくる

●すり足
今回は解剖云々の話はせずに、ただやってみる。
 ・かかとを床につけたまま歩く
 ・膝は軽くゆるめる
 ・まっすぐ前を見たまま

●向きを変える
体を貫く「軸」をイメージして、その軸を回転させるように向きを変える

***************

<第二部>鼎談

平尾剛さんと安田との対談の予定でしたが、玉川奈々福さんがワークショップに参加されるということで、始まる直前に「奈々福さん、司会をお願いできませんか」とに無茶ぶりをして、さらには司会どころか三つ巴の鼎談と急遽、相成りました。

わいわいととても楽しい鼎談で、それをここに書いていくとすごく長くなってしまうので控えますが、特に面白かった、というかすごかったのが「パス」についての話。

「幼稚園ラグビー(というのがあるらしいんです)」ではパスをしない、という話から…

・「物を投げる」という行為と呼吸の話

・「次の行為のために投げる」、そして「それを汲んで受ける」という行為と洞窟壁画のネガティブハンドの話

…などという話につながり、「これは研究をしたいですね」という話になりました。

すみません。何を言っているのか全然わかりませんね。

いろいろひと段落したらまとめます。本当にこれは研究したら面白そうなんです。 

・[イナンナ]『イナンナの冥界下り』の冒頭部分を謡う

最後にみなさんとシュメール語で謡を謡ってお開きとなりました。