『イナンナの冥界下り』のあらすじ紹介の(2)です(吹き出しの中の言葉は、そこに書かれる楔形文字の現代語訳です)
 
(5)イナンナ冥界に到着!
イナンナは「行きて帰らぬ国」、冥界に到着した。
冥界の門、ガンゼル門の前で

「門を開けよ」

と大声で叫んだ
005
(6)冥界の門番ネティ
冥界の門を守るのはネティ。
時ならぬ大声に「何事やらん」と出てみると… 
006
(7)門番ネティ、不審者を尋問する
そこには若い女神がいた。

「お前は誰だ」と尋ねると、
「私は女神、イナンナ。東へ向かう者」と答える。

「冥界の女王エレシュキガルに来訪のむねを伝えん。
 しばらく待て」と告げる 
007
(8)冥界の女王エレシュキガル、ネティに命じる
冥界の女王エレシュキガル(イナンナの姉)は、
イナンナの来訪を聞くと腿を叩き、唇に歯を立て、
ネティに命じる
「冥界の7つの門を閉じ、イナンナ自身に開けさせよ。
 門のひとつひとつで【メ】を剥ぎ取り、
 そして、裸となったイナンナをひざまずかせ、
 その衣を持ち去れ」 
008
(9)つの「メ」が剥がされる
冥界の7つの門、ひとつひとつで【メ】が剥ぎ取られる。

「何をする」
というイナンナに…

「冥界の【メ】は満たされている。これが冥界の掟」

とネティは答える。

すべての【メ】を剥がれたイナンナは
裸にされ、ひざまずかされる。 
009b
(10)イナンナ、「死の眼」で弱き肉にされてしまう
冥界の裁判官(本当は猫じゃないよ)の
「死の眼」
イナンナは弱き肉(死体)にされ、
冥界の釘に吊るされてしまう。

冥界の女王エレシュキガルもなぜか
死の病に倒れてしまうのであった。

<続く> 
010